由良川大氾濫に備え、今年から新たに始まった減災対策で、国交省福知山河川国道事務所は、ハード対策の皮切りとなる福知山市蛇ケ端の土師川堤防天端舗装工事予定地で、福知山堤防愛護会の会員、近隣住民らを対象に現地説明会を開いた。
2015年9月の関東・東北豪雨で茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊した。国交省は「堤防を越えるような洪水が必ず起こりうる」との観点で、全国の直轄河川で、沿川自治体などと、2020年度を目標に減災対策に取り組むことにした。由良川は、国、京都府、福知山を含む流域4市で5月に対策協議会を発足させている。
説明会は7日に河川国道事務所職員、市職員、愛護会所属の由良川堤防沿川自治会長、近隣住民ら約40人が参加。河川国道事務所の職員が、工事概要を説明した。
土師川橋周辺の堤防で天端(最上部)が土の部分をアスファルトで舗装する。これにより、堤防への雨水の浸透抑制、越水した時に法肩(法面の最上部の端)の崩壊の進行を遅らせて決壊までの時間を少し延ばす効果が見込まれる。
土師川橋を起点に右岸の下流約170メートル、左岸は橋の上流・下流部約730メートルにわたって舗装する。7月に着工して早期完成を目指すという。
河川国道事務所の職員は「堤防を越える水害が起こりうるという危機意識を、住民のみなさんと共有したい」「今回の工事は用地取得をする必要がないので、スピーディーに取り組みたい」などと話した。
このほか、8月豪雨災害後の排水ポンプ増強の年次計画、直近の水害で漏水した地点の補修状況についても説明した。
写真=アスファルト舗装をする土師川沿い堤防で現地説明会を開いた
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