国内製薬メーカー最大手の武田薬品工業(本社・大阪市中央区、クリストフ・ウェバー代表取締役社長)は、ビタミン剤「アリナミン」錠剤の生産能力を倍増する。京都府福知山市の長田野工業団地にある生産拠点・武田ヘルスケア(100%出資の子会社)の第7工場に30億円を投じ、増産体制を整える。
武田ヘルスケアの第7工場が、武田薬品が市販する錠剤の大半を製造している。その一つがアリナミン錠剤で、年間売上高が直近の2年にわたって右肩上がりの主力商品となっている。
特に15年度売上高は前年度比22・1%増と大幅に伸びて252億円で、市販薬事業全体の3割強を占める。
■インバウンド需要の高まりなど受けて■
インバウンド(訪日外国人旅行客)の需要が大きく、武田薬品工業は「海外の現地販売でアリナミンを知っている人が、来日時に購入される好循環も影響していると考えられます」と話し、インバウンド需要の高まりと将来の海外展開に備える。
第7工場では、生産工程で時間がかかる錠剤を糖衣で覆うラインを二つに増やし、17年4月までに稼働させ、現行から2倍の年間24億錠の生産を目指す。
16年3月期の市販薬事業の売上高は801億円。アリナミン増産により1千億円まで引き上げを狙う。
写真上=アリナミン錠剤の増産で30億円を投資する武田ヘルスケア第7工場
写真下=印字直後のアリナミンEXプラス
[PR]
株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232
著作権
このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。