第二次世界大戦中、敵機の来襲を監視するため山上に造られた「防空監視哨(ぼうくうかんししょう)」を調査している京都府福知山市内の中学、高校生ら10人が、大江町の河守監視哨跡を23日に見学した。山上には元監視哨員らが後に建てた石柱があり、戦時中に生きた人たちのことに思いを巡らせた。
見学したのは地域の歴史や文化を学ぶ川口ふるさと塾のメンバーや大学生ら。これまで雲原、牧川(鴨野町)、中六人部各防空監視哨跡の視察をし、当時のことを知る住民の聞き取り調査をしてきた。
メンバーは登山前に、日本の鬼の交流博物館名誉館長で、郷土の歴史に詳しい村上政市さん(85)=河守=から、「小学生のころ山へ登る兵隊さんが手を振ってくれた」といった話を聞いた。
村上さんは「戦争を二度とするなという先輩たちの無言の教えではないか」と、石柱を建てた先人に思いをはせた。
このあと清園寺の裏山から歩いて登り、河守監視哨跡へ。元監視哨員と有志が1969年(昭和44年)4月に建てた高さ約1・9メートルの石柱を見学し、副代表の吉田武彦さん(57)が、監視哨員の任務を説明した。
ふるさと塾では、市内4カ所の監視哨跡についての調査をまとめ、市民向けに報告会をすることにしている。
写真=監視哨跡を示す石柱のそばで説明を受けた
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