京都府福知山市勅使の塩見堯さん(75)=舞鶴高専名誉教授=が、インドネシア中部のスラウェシ島にある都市パルで9日に皆既日食の撮影に成功、このほど帰国した。皆既日食の撮影のために渡航したのは3度目で、初めて目標としていた「ダイヤモンドリング」(太陽が完全に隠れる直前、直後に1カ所だけが明るく輝く現象)を収めることができた。
塩見さんが皆既日食の撮影に初挑戦したのは09年。このときは中国の上海に渡ったが、雨のために観測できなかった。夢をあきらめきれず、12年にはオーストラリアのケアンズに出かけ、雲の間から皆既日食を撮影することができたが、期待していたダイヤモンドリングは見ることができず、次の機会を狙っていた。
今回は、インドネシアのなかでも晴天率が高いパルのホテルを約1年前に予約。日本から約33時間かけて到着した現地のホテル屋上に700ミリの望遠レンズを付けた撮影機材を据えて観測した。
雲がない絶好の観測条件のもと、午前7時27分から太陽が欠け始め、1時間後に皆既日食が始まると一帯が真っ暗になり、周囲から歓声が上がった。
ダイヤモンドリングが見えたのは皆既の前後3、4秒ずつだったという。「神秘的な美しい姿に見とれ、自然のなせる偶然に感動した」という。
来年8月には、アメリカで皆既日食を撮影する計画で、すでにホテルも予約済み。今から楽しみにしている。
写真=塩見さんがインドネシアで撮影したダイヤモンドリング
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