東日本大震災から5年の節目を迎えた11日、福知山市消防本部は、京都府福知山市東羽合の市消防防災センターなどで初動対応訓練をした。事前に知らせず、非番の職員も招集。福知山消防署、東分署、北分署の125人が、いつ起きるか分からない大災害に備えた。

　兵庫県淡路島北部を震源とする地震を想定して実施。東日本大震災発生時刻に合わせて、午後2時46分に地震発生を知らせる放送が庁舎内に流れた。

　署員は揺れが収まるまで机の下などに入って身を守り、上司らの指示でセンターや車両、市内の被害を確認。緊急消防援助隊としての出動要請を受けて、被災地で必要なテント、発電機、食料などを運んだ。

　センターの敷地内に6〜8人泊まれるエアテントも設営し、署員が寝袋や簡易ベッドを使って一晩泊まった。

　福知山消防署の塩見雅邦署長は「災害の最前線で活動する者として、いかなるときも危機意識を忘れないでほしい。ひとたび災害が発生すれば過酷な環境のなかで活動しなければならず、心身ともに鍛錬を」と、署員に訓示した。


写真＝寝泊まりするエアテントを設営する署員（福知山市消防防災センターで）