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両丹日日新聞2016年1月16日のニュース

住みたい田舎全国1位に朝来 子育て支援に注力

空き家リノベーションのワークショップ 雑誌販売部数トップシェアの宝島社が発行する月刊誌「田舎暮らしの本」最新2月号で、16年版「住みたい田舎ベストランキング」が発表されている。全国1位になったのは、福知山市に隣接する兵庫県朝来市だった。

 ランキングは12年から始めた。定住促進に積極的な市町村を対象に106項目のアンケートを行い、田舎暮らしの魅力を数値化して紹介している。朝来市は鳥取県岩美町と同率1位となった。両市町とも「子育て、住宅、雇用など移住支援が充実している」など、総合的に点数が高かったという。

 近隣ではほかに南丹市が18位、綾部市が29位、養父市が44位に入っている。

■住居、就職も補助■

 朝来市では移住支援をするため、昨年度に定住促進課を設置。今年度に名称を「あさご暮らし応援課」に変更して、Uターン、Iターン希望者らの世話をしている。年間相談件数は100件を超えるといい、多くの移住者を迎えてきた。

 また、市の施策として子育て支援に力を入れ、保育料は3歳児未満が上限2万3千円、3歳以上は上限2万円に抑えていて、これは「県内トップクラス」だという。子育てショートステイや年代別の支援メニューを充実。不妊治療費助成や医療費助成も手厚く、中学3年生までの入院・通院の自己負担はゼロとなっている。

 住居関係では、空き家バンクを一昨年度から運営。当初は生野町だけだったが、昨年度からは全市に拡大し、これまでに14件の契約が結ばれた。

 市外から転入する人が住宅を新築・購入する際には最大50万円、空き家を購入してリフォームする場合は最大60万円を補助。Uターンで親らと同居するために住宅をリフォームするのにも最大20万円を補助する。これらは移住を誘うだけでなく、地元業者に仕事を生み出すことにもつながっている。
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 仕事の面では、就職サポートのほか、地の利を生かし、新卒・移住で福知山や豊岡、姫路など片道30キロ以上通勤する人に年間最大18万円を3年間補助(今年4月から)。起業する人には最大200万円補助するなど、様々な応援策を展開している。

■体験住宅開設 東京でPRも■

 地域になじめるようにする施策も講じていて、この1月からは体験住宅の運用を始めた。市内2施設目で、本格的な体験住宅はこれが初めて。生野町川尻の木造2階建て住宅を改築した。約200平方メートルの畑がついている。都市住民が朝来での生活を、実際に住んで最長12カ月(1カ月単位)体験できる。利用料は月3万円。

 住居は市が借り上げた空き家を改装。昨年10月には空き家リノベーションのワークショップとして、移住希望者3人と学生が改装作業に参加した。自分が移住する際の参考になり、このうち1組が空き家バンクで希望の住居を見つけ、移住してくることが決まった。

 市は16日には東京・銀座で朝来の衣食住を紹介するイベントを開催。17日には江東区の東京ビッグサイトで総務省などが開くフェアに参加して移住PRをすることにしている。


写真上=自分たちが移住する時の参考にと空き家リノベーションのワークショップに参加する人たち
写真=運用開始した体験住宅

    

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