福知山市大江町北有路にある山の神の祠に、昨年暮れから大小1対のわらじが取り付けられている。地元の人が作ったもので、1年間つるし、山の安全と住民たちの平穏無事を願う。
これにはいわれがある。全国の神々が出雲大社に集合する神無月(旧暦10月)に、北有路の山の神も出雲に行っていたが、なかなか戻ってこない。早く帰ってほしいと、地元で山に火を付けたところ、山の神はすぐに戻ってきた。その時、慌てて足には大きさの違ったわらじを履いていたという。
それ以後、神さまに早く帰ってきてもらうため、住民らが大小1対のわらじを作り、つるすようになったと伝えられている。
わらぞうり作りは毎年当番制で、北一、北二の住民が製作。今年は北一が担当した。
11月に約10人が作業。大きいほうは、円形にした木のつるに稲わらを編んでいった。小さいのは、竹を骨組みにし、少しだ円形にしている。
製作に携わった北一の真下利幸さん(67)は「昨年は大きな水害などが無くてよかったです。今年も災害の無い年であるように願っています」と話していた。
写真=山の神の祠に、取り付けられた1対のわらじ
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