今春設立した住民組織・夜久野みらいまちづくり協議会などが、福知山市夜久野町の夜久野ふれあいプラザで「夜久野のみらいを語る集い」を12日に開いた。少子高齢化が深刻な中、知恵を出し合い、住み良い古里を築いていこうという趣旨。大人だけでなく、中高校生らも含めて約120人が活発に意見を交わし、個性あふれるアイデアが飛び出した。
■夜久野で120人参加して■
夜久野に限らず、農村部は働き場を求めて若者が都会に流出し、農業後継者が減り、集落機能まで失いかねない危機に直面している。協議会は将来像「住んで良かった このまちに」の実現をめざし、71人の会員が4部会に分かれて月1回の会合を重ね、若者定住、特産品開発、観光振興などの課題を掲げ、調査、分析を進めている。
また、小中一貫校の夜久野学園8年生(中学2年生)22人が年間を通して「夜久野未来予想図」と題した学習をし、まちの将来を考え、人材マップ作りを進めていることもあって、今回の催しが実現した。町連合自治会、夜久野地域公民館が共催した。
夜久野中の生徒は5グループが順番に発表。先進地や町内の施設などに聞き取り調査をしたグループもあり、「集客に郷土食としてジビエ料理を活用する」「夜久野高原温泉に温水プールを設け、新たな客層を開拓する」「町内に点在する山城を生かした観光振興を」「豊富な自然を生かしたアスレチック設備の整備」「農園付きの別荘の貸し出し」と建設的な提案をし、会場から大きな拍手が起きた。
老若男女交じっての7、8人ずつの交流会では、それぞれがテーマを決め、1時間にわたって和やかな雰囲気の中で意見交換をした。「廃校になった小学校の跡地には、福祉施設やアパートを建設。あるいは住民が集える夜久野カフェを開けばいいと思う」「三世代が楽しめる夜久野高原温泉にするため、ジビエ料理の提供やゲームセンターなどを作るのもいい」「JR上夜久野駅を夜久野高原駅に改称すれば、観光スポットやイベントへの集客につながる」などと夢を膨らませた。
協議会のやくの創生会議の衣川裕次委員長は「協議会は大人ばかりで組織していますが、次代を担う中学生や高校生は、私たちでは考えられない柔軟な発想を持ち、教えられる面がありました。協議会の活動にすぐ生かせそうな意見もあり、今後も交流の場をもつことを考えたい」と評価した。
写真=交流会で意見交換する幅広い年齢層の参加者
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