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両丹日日新聞2015年12月15日のニュース

琳派400年記念で5高校の生徒らが金屏風 伝統文化フェスに出展

高校琳派展に出す金屏風 京都府中丹地域の府立高校5校の美術部員たちが、芸術様式「琳派」の誕生から400年になるのを記念して開かれる高校琳派展に出す金屏風を協力して完成させた。屏風には、風神雷神など、部員たちが鮮やかに描いた扇子型の絵が貼り付けられており、琳派の魅力を今に伝える作品に仕上げている。

 琳派とは、江戸時代初めの17世紀ごろに始まった絵画を主とする工芸、書などの装飾芸術の流派で、絵師の俵谷宗達に始まる画風を尾形光琳が大成し、酒井抱一へと受け継がれていった。伝統的な大和絵を基盤に、画面の豊かな装飾性が特色となっている。

 高校琳派展は20日、第4回全国高校生伝統文化フェスティバル(府など主催)として京都市内で開かれる。昨年に続く2回目で、今回は福知山、府立工業、綾部、西舞鶴、東舞鶴の5高校が琳派にかかわる作品提供の依頼を府から受け、琳派の作品「扇面貼屏風」を手本に、扇面画を貼った一双二曲の金屏風(162センチ×70センチ、4枚)の制作を計画した。

 貼り付ける扇面画は合計で20枚。各校の27人が分担し、和紙に岩絵の具などで描いていった。宗達らが描いた風神雷神や紅白の梅に加え、秋の情景やサンタクロース姿の風神、生きた化石と言われる魚のシーラカンスを描いたユニークなものなど、図柄はさまざま。どれも個性豊かに仕上げた。

 土師の福知山高校へ12日に5校の部員と教諭約20人が集まり、屏風に持ち寄った扇面画を貼り付けていく作業をした。均等に貼るのではなく、少し位置をずらしながら、色合いも考え完成させた。

 福知山高校は1〜3年生部員13人で取り組んだ。1年生で副部長の岡田風香さん(16)は「金箔を貼ったり、色をにじませたりする工程が難しかったです。多くの人に今も引き継がれている琳派について興味を持ってもらえればうれしい」と話していた。

 金屏風は来年2月20、21両日に市厚生会館で開かれる同校の文化芸術展でも展示する予定。


写真=扇面画を貼り付ける位置を考える生徒たち

    

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