福知山市は一昨年の台風18号、昨年の8月豪雨の2年連続の被災を経験して、長期的なセンター運営の人員不足が課題として挙がっていた。そこで福知山市災害ボランティアセンター(事務局・市社会福祉協議会)の第3回市民サポーター養成講座として、センターの立ち上げ実践訓練が、福知山市の戸田会館でこのほど行われた。
センターはボランティアの受け付け、派遣調整など役割が多岐にわたる。昨年、一昨年ともに、行政、他市町社協などからの応援を受けて運営したが、土地勘がない市外スタッフが戸惑う場面が見られた。派遣に送り出したバスが目的地になかなか到着できないこともあった。
対策として、地元を知る市民にノウハウを学んでもらい、運営のサポーターとなる登録制度をつくった。9月から養成講座を開いて現在13人が登録している。
9月27日にセンター運営の基本をテーマにした講演会、10月25日に運営の机上訓練をして、総まとめが31日の立ち上げ訓練。市民サポーター、市社協職員、戸田の人ら計約30人が参加した。
戸田地域が広域な浸水被害に見舞われたとの想定。先遣隊が状況を確認し、ライフラインや駐車場、仮設トイレ、飲食料の必要の有無などをまとめて報告。松田規センター長が現地センター立ち上げを指示した。
机、いす、スコップなどの資材を運んでセンター受付窓口を設置。被災住民のニーズ把握、ボランティア受け付け、派遣調整、送り出しまでの一連の対応を行った。
市民サポーターの審千鶴子さんは「台風23号の時はボランティアで参加しましたが、センター運営側となると全然違います。被災された方は一刻も早い支援を待っておられるので、センターはスピードが命だと実感しました」と話していた。
松田センター長は「地元のことを知っている市民の方々と一緒にセンターを運営していける仕組作りは絶対に必要です。ノウハウをともに学び、研修もして、今後のサポーター養成も継続的にやっていかなければいけない」と力を込めた。
写真=市民サポーターも参加して、災害ボランティアセンター立ち上げ訓練をした
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