京都府女性の船「ステップあけぼの」中丹地域が主催する「災害に負けない地域づくり勉強会」が4日、福知山市駅前町の市民交流プラザふくちやま3階であった。2部構成で、第1部では水害を経験した人たちのパネルディスカッションがあり、メンバーら約100人が災害への備えを学んだ。
ディスカッションには、東日本大震災と移住先の福知山で水害を体験した前川武美さん▽大江町で料理屋・旅館をしている水害被災経験者の宮木里美さん▽復旧ボランティアに精を出した成美大学の学生らがパネリストとして参加。同大学経営情報学部の三好ゆう准教授がコーディネーターを務めた。
前川さんは、大震災で親戚ら8人を亡くした。かつては漁師をしていたが、今では海を見ると、いろいろな思いが巡ってきてつらいという。知り合いをつてに福知山へ移住し農業を始めたが、一昨年と昨年、2年連続で水害に遭った。
「死んだらおしまい。少しずつ前に進むことが大事だと思います。福知山の人たちには親切にしていただいて感謝しています」と率直な気持ちを伝えた。今は32アールの畑で農作物を育てている。
災害時に必要な物事としては、ライフラインが止まった時に役立つ長いろうそくを用意し、最新情報が入るよう環境を整えておくことなどの意見が出た。
三好准教授は「日本中どこにいても災害に遭う可能性があります。きょうのことを忘れず、常日頃から心構えや備えをして、生かしてほしい」と呼びかけた。
第2部の体験型分科会では、AEDの使い方や、災害時に身近な物で日用品を作る方法などを学んだ。
写真=パネリストたちがそれぞれの率直な意見を話した
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