福知山市西中ノ町の藤木薬局経営、藤木祥治さん(76)が3日、東中ノ町の古民家を改装した薬の博物館「祥風館」をオープンさせた。明治期からの薬にまつわる品々を公開したほか、自宅に所蔵している戦前のSPレコードを持ち込み、蓄音機で音楽を楽しむ時間も設けた。
藤木薬局は、1746年(延享3年)に創業した老舗。福知山城主だった朽木家御用達の薬司も務めたことがある。薬に関する品々だけでなく、貴重な古文書や屏風、着物などを所蔵している。
妻の陽子さん(70)が7、8年前から、これら(古文書を除く)を展示して一般公開する場所を設け、福知山の観光振興の一助になればと、空き物件を探していた。
薬局から歩いて5分ほどの東中ノ町に、かつて糸屋を営んでいた木造2階建てで、全部で13部屋がある重厚な造りの空き家が一昨年夏に見つかり、すぐに購入。通りに面した正面を中心に、町家の面影を残して改装し、玄関を入ったところにある広い土間を博物館のスペースにした。
大小100体以上のサトちゃん人形や薬の調剤用の天秤量り、薬瓶、重厚な代々の木製看板などを並べていて、今後少しずつ展示物を増やしていくという。
陽子さんは「築山がある広い中庭があり、廊下など建物の造りも凝っています。建物全体を見学してもらえるように整備し、昔の屏風展や着物展も開きたい」と話している。
今後、日曜・祝日に開ける予定。問い合わせは藤木薬局、電話0773(22)2550へ。
写真=サトちゃん人形などが並ぶ博物館と陽子さん
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