福知山市議会の「4年制大学のあり方特別委員会」が、26日に開かれた。今回は、成美大学の校舎などを活用した福知山公立大学について、公立大に引き継がれる成美大1~3回生105人に対する納付金の取り扱いや、入学金の変更点などを市が示した。
来年4月の開学を目指す公立大学では、減免制度は設けず、奨学金制度のみになる。ただし、設置者変更という手法を採用することから、成美大の在学生に対しては学生負担などの面で、現行の教育環境を保障することが求められるという。
成美大の年間納付金は授業料69万円、教育充実費24万円、実践実習費6万円の計99万円。公立大では、授業料53万5800円と実践教育実習費4万円の計57万5800円となる。このため、全額納付している学生、または授業料の減免が半額以下の学生は、現行より安くなる公立大学の納付金を適用するとした。
ただし、授業料の全額免除を受ける12人、授業料と教育充実費が半額免除されている5人については、公立大移行後に負担が増えることになるため、大学を運営する公立大学法人が、差額を負担することにした。
また入学金は、市民と市外出身者ともに28万2千円で統一。市民は入学一時金として、市から3万円を給付する形に修正したことを報告した。
このほか、保護者の所得が生活保護受給基準の1・5倍以内を対象にした支援制度で、これまでは市外出身者は入学金の半額を給付するとしていたが、公立大では3分の1にあたる9万4千円に変更した。
■最新の試算示す■
特別委では、最新の公立大学法人による大学の運営シミュレーションも示した。学生納付金の洗い直しや奨学金制度のほか、他の公立大学を参考に、人件費を改めて試算した額などが反映されている。
定員10割を確保した場合の試算で、内容はこれまでと大きくは変わらない。開学から4年間で7億9700万円の赤字となり、学生数が600人を超える5年目から黒字化。8年目からは、年間で1億円以上の黒字を見込んでいるという。
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