東日本大震災で被災した福島県楢葉町出身の6年生7人が、福知山市内で夏休みの楽しい思い出をつくっている。坂浦の北陵コミセンを拠点にした「福知山里山学校夏期交流」で、19日には地元児童とともに大江山にちなんだ昔話を聞いたり、ピザ作り体験をして交流を深めた。
催しは、市内で学習塾を経営する中山雄子さん(72)ら有志10人が計画。昨年夏に来福して自然を満喫した児童を再び招いた。いずれも、福島第1原発事故の放射能漏れで今なお避難生活を余儀なくされ、県内外で暮らしており、催しを通して、福知山は第二の古里と感じている子どももいるという。
19日朝に福知山に到着した児童たちは、北陵コミセンで朝食を済ませたあと、近くの公誠まなびの教室(旧北陵中学校跡)に移動。ここで地元の小学1年生から6年生までの児童11人と交流し、昼食でピザ作りなどを楽しんだ。
大江昔話を語る会(杉之下與志彦会長)の3人から「酒呑童子」「なんで鬼になったんじゃ」などの話も聞いた。夜は卵の殻を使ったモザイク画作りに挑戦した。
20日以降は、市内の和太鼓ユニット「ひとつ」の霜澤真さんの演奏、市内の加藤英雄さんののこぎり演奏を楽しみ、福知山城、日本の鬼の交流博物館の見学、元伊勢内宮神社参拝などを予定している。22日夜に帰途に着く。
避難先の新潟県十日町市から来た新妻桜さん(12)は「原発事故で離ればなれになっている友だちと再会できてうれしいです。福知山は自然が豊かで、温かい歓迎をしてくださり、感謝しています」と喜んでいた。
写真=大江昔話を語る会のメンバーから話を聞く被災児童と地元の子ら
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