福知山市の長坂勉市長公室長は23日、来年度から学生の募集停止が決定している成美大学短期大学部について、在校生が卒業した後の廃止を明言せず、公立短大として存続させる可能性も含め、あり方を今後も検討していくことを示した。23日に開かれた市議会6月定例会の一般質問に答えた。
短大部は近年、学生数の減少などで厳しい経営状況に陥っており、今年度も定員35人に対し入学生は14人で、過去最低だった。この点も踏まえ、短大部を運営する成美学園はこのほど、来年度からの学生募集の停止を発表。文科省への届け出も済ませている。
このような状況のなか、23日の一般質問に立った議員は「有識者による公立大学検討会議で、『(短大部の)存在意義は重要である』と指摘されている。また大学の基本構想にも、同様の記述がある。これらの内容を簡単に切り捨てるなら、検討経過は何だったのか。学園側が内容を考慮しないで、独自に決めたのは納得できない」と追及した。
またべつの議員も「短大部の役割については、基本構想で極めて明確に記されている。廃止になれば、大学の基本構想そのものが崩れる。これを立て直さない限り、次には進めないのではないか」とし、両議員は市が構想をないがしろにしている姿勢を批判した。
これらに対し、長坂市長公室長は「構想への若干の付記は必要。学生の募集は停止されるが、廃止されてはいない。公立大学法人によって運営することも含め、今後のあり方を検討していきたい」と答弁した。
写真=短大部で授業を受ける学生たち
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