福知山市長尾の国道176号沿いの斜面一帯で、シバザクラが咲き始めた。地元の人たちが丹精込めて育てているもので、日ごとに薄紫色の花で覆われていっている。斜面上の高台まで散策路が続いており、ゆっくり楽しめる。

　地元の住民有志でつくる「花の郷長尾」が、地区の玄関口を美しくしようと、2001年から植栽を始めた。年々株数を増やして今では約1万株があり、シバザクラの名所として「福知山花の十景」のひとつに選ばれている。

　今年は例年並みの10日ごろに咲き始めた。日当たりの良い場所は現在3分咲きから5分咲き程度になっている。道路を挟んで反対側の斜面でも順調に育っており、近く開花しそう。今後の天候によるが、25日ごろには全体が咲きそろうと見込まれ、5月の大型連休明けまでは楽しめそうだ。

　60〜70歳代を中心としたメンバー18人が、雑草を引くなど手入れしている。小高数眞代表（68）は「全体が咲きそろうと、とてもきれいで、地元だけでなく京阪神方面のドライバーもよく車をとめて写真撮影しています。数万本単位で幼苗を希望される観光施設もあり、出荷もしています」と話していた。


写真＝斜面に咲き始めたシバザクラ