福知山市消防本部は、泡を放射して消火する水槽付き消防ポンプ車を導入し、福知山消防署に配置した。少量の水で高い消火能力が期待でき、近くに河川や防火水槽など消防水利が乏しい場所などで有効だという。27日からの運用を前に、隊員が取り扱い訓練をしている。

　導入車両は、圧縮空気泡放射システム（ＣＡＦＳ＝キャフス）を搭載。水、消火薬剤、空気を混合させ、泡状にして放射する。水の表面積が広がり、薬剤が燃焼物を包み込み、冷却して、酸素を遮断する。水は従来の放水と比べて少なくてすみ、放水による建物の水損を軽減できる。薬剤は人畜無害。水槽容量は1500リットルで、水のみの放水も可能。

　車両には熱を感知してモニターに表示する熱画像システムも積載。残り火を確認できる。車両の長さは、同じ5・5トン級消防車両より40−50センチ短く、狭い道路にも入りやすい。

　事業費は登録諸費用を含めて約5500万円。このうち国庫補助金は約1130万円。


写真＝泡放水できる消防ポンプ車