鹿、猪肉の消費を広めて行こうと、京都府中丹広域振興局が福知山、舞鶴、綾部市の料飲店と協力して2月に展開したキャンペーン「京都@(アット)中丹ジビエフェア」が好評だったことが、まとめから分かった。参加28店のうち22店で来店客数が増え、利用者アンケートからも好評ぶりがうかがえる。府は新年度も冬場に期間を延長してキャンペーンを行う計画でいる。
■利用客の大半が「美味」と評価■
中丹地方は鹿、猪が増えすぎて農林業に深刻な影響を及ぼしている。そこで、有害鳥獣を捕獲するだけでなく、資源として有効に活用していこうと、府が鹿・猪肉を使ったジビエ料理に着目。普及に力を入れている。
その一つとして、今年2月9日から22日まで繰り広げたキャンペーンが「ジビエフェア」。呼びかけに応じた中丹3市の28店が、それぞれ工夫したジビエメニューを用意した。シチューや焼き肉、丼、たつた揚げなど新しいグルメがたくさん登場し、8割近い店で期間中の来店客が増え、中には倍増した店もあった。
好評のため、フェア終了後も半数以上の店がジビエメニューを継続して提供。福知山市でも参加11店中8店が継続提供したり、継続を検討している。
参加店の一つで、小牧で日曜日に営業している、えぼしの里は、合鴨農法の鴨肉を使ったそばが人気の店だが、鴨肉と鹿肉で作ったハンバーグなどの定食を考えてフェアに臨んだ。一日に2グループ、最大10食を用意。期間中は営業日を増やし金、土曜日にも受け入れたが、それでも早々と予約で埋まってしまう人気ぶりだった。フェア後も継続したい意向だが、「肉の調達に時間がかかるのが課題」だという。
食べた人のアンケートからは幅広い年齢層が利用していたことが分かり、450人のうち269人が「大変おいしい」、128人が「おいしい」と回答。「おいしくない」は2人だけだった。
今後も食べたいかとの問いには「はい」が399人。「東京から来た。ジビエフェアがなければ中丹地域を訪れることもなかった」「ジビエの定着に向け、継続的に長い期間行ってほしい」といった声が寄せられたという。
こうした点を踏まえて府では、更なるメニュー開発の支援、府外からの入り込みを増やすためのPRを工夫することにし、新年度もフェアを開催する一方、良質ジビエの安定供給、飲食店向け講習会、消費者向けイベント開催などを計画している。
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