駅のホームのベンチに爆発物が置かれている−というテロを想定した対応訓練が、福知山市のＪＲ福知山駅で3日にあった。京都府警本部や福知山署、ＪＲ社員ら約60人が参加し、万が一の事態に備えた。

　訓練は不審な紙袋を見つけた乗客が駅員に伝え、福知山署に通報。駅員らは落ち着いた口調で不審物から離れるように呼びかけたり、避難誘導したりした。このあと、防護服を着用した府警本部機動隊の爆発物処理班が、マジックハンドで紙袋を回収した。

　福知山署の重松博警備課長は、過激派組織・イスラム国などに触れ、「日本はテロの脅威に直面している。福知山でもテロが起こる可能性が十分あることを認識してほしい」といい、福知山駅の中村仁思駅長は「乗客の命を守り切る行動につながる訓練になった。訓練を積み重ね、乗客の安心安全を確保したい」と話していた。


写真＝専用の道具を使って紙袋を回収する作業を見せた