福知山市のソフトテニスチーム・ワタキューセイモア女子が3月4日から、競技活動の拠点を京都府南部に移す。サンライフソフトテニス部時代から20年間、福知山市内で活動を続け、日本リーグで4回優勝。市のソフトテニスの発展にも寄与してきた。市内のソフトテニス関係者らは、チームの福知山からの活動移転を惜しんでいる。
チームは1995年、現在総監督の古賀俊彦さん(68)が経営していた貸しおむつを扱う会社、サンライフの社員6人がメンバーとなり創設した。
日本実業団リーグを経て98年に日本リーグに昇格。会社が、大手のワタキューセイモアと合併した00年に同リーグで初優勝。03、05、07年にも優勝を果たした。
このほか全日本実業団選手権大会で優勝。個人でも大きな大会の単・複戦で上位の成績を収めた。またイタリアなどでワタキューカップ大会を主催し、海外でのソフトテニスの普及にも努めてきた。
合併後、部員たちはワタキュー近畿支店福知山工場の従業員として働きながら、競技に臨んできた。今回の活動移転は会社の方針で、今後部員たちは同支店などで働きながら、宇治市の府山城総合運動公園で競技活動をする。
■長年の応援に感謝 市民ら移転惜しむ■
福知山での活動は三段池公園総合体育館や長田野コートなどを使用してきた。女子部の片山冴主将(24)は「福知山では、いろんな方々に支えられ、本当に活動しやすかった。拠点が変わっても支援して下さった方々の思いを忘れず頑張りたい」と感謝。昨春から女子部監督を務める武田博子さん(67)も「環境が良く、選手の育成がしやすかった」と振り返る。
三段池体育館では、福知山成美高校女子ソフトテニス部と一緒に練習することも多く、部員たちは社会人クラブのトップクラスの選手たちとボールを打ち合うことで技術を高めてきた。同部の大谷俊朗顧問(58)は「力を貸り、熱心に指導していただいて、本当にありがたかった。拠点が移るのは残念ですが、移転地でも活躍してもらいたい」とエールを送る。
古賀総監督は「福知山では練習場所に事欠かず、充実した活動ができた。離れるのは寂しいが、新天地では福知山の方々に恩返しをするつもりで頑張りたい」と話している。
■古賀さんが単行本著す■
古賀俊彦さんが書いた単行本「執着を捨て勝つための思考」がこのほど、ベースボールマガジン社から発行され、3月初めに発売される。
スマートな思考と物事を楽しむことを主体とした考え方で企業を経営してきた古賀さんの経験談が、余すところなく書かれている。
またソフトテニスの在り方についても触れ、過去の因習にとらわれない指導者こそが発展のかぎとなる−という持論を述べている。本は1500円(税抜き)。
写真=新天地でも活躍を誓うワタキューセイモア女子ソフトテニス部のメンバーら
写真=古賀さんが書いた単行本「執着を捨て勝つための思考」
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