福知山市議会の4年制大学のあり方検討特別委員会が26日、市役所で開かれた。このなかで、成美大学の校舎などを利用した新たな市立4年制大学について、市から基本構想の最終案が提示された。

　有識者による公立大学検討会議の報告書や文科省との話し合いを踏まえ、開学初年度は、学部の名称変更を行わず、1学部2学科制のまま踏襲するなど、これまでの素案を一部修正した。

　2年目には、経営情報学部を地域経営学部（仮称）に変更し、1学部1学科制にする。同時に、防災・危機管理マネジメント、観光・交流マネジメントの各コース新設などをする。さらに6年目からは、みらい創生学部（仮称）とし、学部内容を抜本的に見直すという。

　また成美大の短期大学部は、新たな4年制大学と一体的に、市が設置する公立大学法人による運営も含めて検証し、新年度以降に速やかに方針を決定する−とした。

　開学の時期は16年4月1日を目指すこと、隣接する旧福知山女子高校の校舎に、北京都分校（仮称）の設置計画がある国立大学法人京都工芸繊維大学との文理連携教育を推進するなどの構想は変わらず、ほかに大きな変更点はなかった。

　また「初年度から教育に対する姿勢や手法は抜本的に改革する」と市側が説明していることについて、委員から具体的な内容を問われ、「例えば、市街地の空き店舗や地域の公民館で講義やゼミなどをし、地元の人とともに地域課題の解決策を探る授業などを考えている」と回答していた。