誰にでも正しく情報が伝わるように色づかいを配慮する「カラーユニバーサルデザイン」についての講習会が28日、福知山市駅前町の市民交流プラザふくちやまで開かれた。人権施策推進計画事業の一環で、市が主催した。
講師はNPO法人カラーユニバーサルデザイン機構副理事長・伊賀公一さん。色弱者としての体験を交えて、みんなに分かりやすい色づかいのものが増え、暮らしやすい社会になってほしいと呼びかけた。
■男性20人に1人が色弱者■
色弱者の割合は、日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人。日常生活をより便利に送るため、さまざまなところで色が使われているが、色弱者にはそれが認識できない場合があるという。カーナビの道路の色の青と紫が同じに見えたり、カレンダーの休日の赤い数字が平日と同じに見えたりするなどの例を挙げた。
識別の違いの例として、リンゴの木も取り上げた。一般の見え方ではリンゴと葉の色の違いが赤と緑で分かるが、色弱者にはリンゴの赤が識別できない。しかし、青緑と緑は認識できるため、葉に虫がついている場合にはすぐ分かるという。
色弱者は、識別が苦手な色づかいに配慮してもらうことで、日々の生活がより暮らしやすくなる。そのためには「色弱も、お年寄りも、一般的な見え方の人も、よく話し合い、みんなで良い解決策を導くことが大切」と呼びかけた。
さらに「周りと違って見えていても、恥ずかしいことじゃない。たくさんの人たちに、色の見え方にはいろいろあると知ってほしい」と強調した。
写真=色弱者の色の見え方について説明する伊賀さん
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