福知山市は26日、有識者らでつくる「公立大学検討会議」を設置し、初会合を市役所で開いた。地元に必要と考える大学像について、6コースで構成する「地方創生系学部」の設置を含む案を市が提示。これに対して、委員からは「総花的すぎる」など、厳しい意見が相次いだ。
検討会議は、京都府立大元学長の井口和起委員長ら6人で構成。2月13日までに全3回の会合を開き、4年制大学設置の意義、大学を存続させた場合の基本構想などを検討する。
初回は、まず4年制大学の意義について、市が考えを提示。「若者定住施策の一環として、地域で学ぶ場を提供することで人材・資金の流出を防ぎ、持続可能な地域社会を実現。さらに市が抱える様々な課題解決に大学が活用できる」などと説明した。
また、市が考える新たな大学像として「北近畿地域の課題を解決できる人材育成」を目指し、地方創生系学部のなかに、限界集落の再生や中心市街地活性化などについて研究する「公共政策」や「観光・交流」「防災・危機管理」など6コースを置く構想を示した。
1学年の入学定員は初年度を50人とし、5年目には200人にする。北近畿地域連携センターや防災・危機管理研究所、市民学習・キャリア支援センター、国際交流センターなどもつくる計画だという。
委員たちからは、「コースが多すぎて、学部のイメージができない」「どんな学位を出せるのか」「既存の大学を立て直す話を、北近畿の各自治体としたのか」といった指摘が続出していた。
次回は2月6日に開く予定。今回の委員の意見を基にコースを構築し直し、再度議論する。さらに、大学の組織体制や財政試算なども検討する予定。検討会議や市議会の意見を踏まえ、市は年度内に大学への関わり方の方針を示すことにしている。
写真=市が作成した案について議論した
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