福知山市三和町大原の大原神社(林秀俊宮司)の参集殿で、節分行事に使う鬼の衣装合わせがあった。本番へ向け、地元の人らが手づくりの衣装で扮装し、金棒を振りかざして迫力満点の姿をみせた。2月2日の「鬼迎え」で氏子の各家庭を回り、3日には神社の「追儺式」に登場する。
衣装合わせは25日に行い、本番で身につける衣装や鬼の面、足袋などを着込み、手作りした金棒などを持ち出し、「ウォー」と掛け声を出して練習をした。
大原神社の追儺式での豆まきは、鬼を境内に呼び込み改心させ、福は人びとに分けるために「鬼は内、福は外」と掛け声をあげ、全国的に珍しい。この習慣を地域活性化に結びつけようと、地元有志でつくる「大原話し合いの会」(大槻兄市会長、21人)が1996年から楽しい行事として鬼迎えを始め、今年で20回目になる。
鬼迎え、追儺式とも、赤鬼、青鬼のペア3組が登場する。鬼迎えは2日午後7時ごろに神社を出発し、3コースに分かれて氏子の家庭を回る。それぞれの家庭で気勢を上げて暴れ、投げつけられる豆を鬼が受けることで家庭の鬼(厄)を神社に持ち帰る。
追儺式は3日午後7時からで、境内で各家庭から集まった鬼を改心させる。本殿で林宮司が桃の木の弓で矢を四方に放ってお払いし、参拝者が境内で暴れ回る鬼に豆を投げて、本殿へと退散させる。改心した鬼はお多福の顔になって再び現れる。このあと、境内では福の神になった鬼が参拝者に、景品付きの豆まきをする。
このほか午前10時30分から夜中まで甘酒の接待があり、午後6時からは、お火焚き祭が営まれる。
大槻会長は「節分行事では交流を続けている成美大生の協力を受け、3人に鬼役をしてもらいます。地元では少子高齢化が深刻ですが、伝統行事として鬼迎えを地道に続けていきたい」と話していた。
写真=衣装を合わせ、神社拝殿前の参道階段で決めのポーズをする鬼たち
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