福知山市消防本部(横山泰昭消防長)は17日朝、東羽合の福知山消防署(市消防防災センター)などで、大地震を想定した地震初動対応訓練をした。抜き打ちの訓練だったが、非常招集を受けた職員が次々に駆け付け、迅速な情報収集と伝達、被災地に向けて出動する車両への資機材の積み込みなど、本番さながらに取り組んだ。
20年前の大地震の教訓を風化させず、大災害に備えようという訓練。午前7時、兵庫県の淡路島北部を震源とする震度7の地震が起き、福知山市でも震度5弱を観測したとの想定で実施した。
■被害状況の収集後方支援準備も■
消防署では、地震発生のアナウンスが署内に流れると、当直の15人が東、北分署を含む全職員123人に非常招集のメールを配信。市内での家屋や主な道路、橋などの被害状況を収集し、病院の受け入れ体制の確認をした。
タンスの上からの落下物による負傷、倒壊の危険性がある民家があるとの情報が入ってきたものの、市内では甚大な被害は発生していない。だが、他市への派遣指示が出た場合、後方支援活動に取り組む必要があるため、10人で緊急消防援助隊を結成。最大積載量3トンの資機材搬送車に、食料、飲料、エアテント、仮設トイレなどを載せたかご車を、パワーゲートを使って積み込み、ベルトで荷台にしっかりと固定した。
府立消防学校などに出向いている職員もいて、訓練には、全体の約9割の107人が参加した。
訓練後、塩見義博署長は「いつ大災害が発生するか予想できない。強い精神力と消防知識を養い、日ごろから危機意識を持ってほしい」と訓示した。
写真=後方支援活動に備え、車両に資機材を積み込む署員(17日午前7時50分ごろ)
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