昨年の8月豪雨で全面が浸水被害にあった福知山市蛇ケ端、福知山城周辺にぎわい創出施設・ゆらのガーデンで、撤退した4店舗への新規出店者が決まった。管理運営する福知山まちづくり会社が募集していたもので、希望のあった7件のなかから選考した。既存の3店舗を含めて4月の営業再開をめざす。芝生広場の散策路に沿って飲食店などが並ぶ。
新規出店するのは、いずれも現在市内に店があり、30−40歳代の人が経営しているところ。肉料理をメーンに出す「平壌亭」、中近東の雑貨販売&カフェの「カサオリエンテ」、和食を中心としたメニューの「オフィスヒュート」、揚げパンを販売する「AGEBUNBUN」で、ガーデンでの店名は今後正式に決まる。
■既存店の復旧工事は2月末完了■
復旧工事は、既存の飲食店の「マサグラン」と「めかしえび」、雑貨・洋服店「クローカ」が2月末完了をめどに進めているが、新規店舗は3月末完了をめざして2月下旬に着手する予定。
従来あった洋菓子店や花店などが撤退し、夜遅くまで長時間営業する料飲店が増える。
賃貸料を従来よりも2割安くし、建物の床や側壁を水に強い素材を使って改装するとの条件で、昨年12月上旬から募集したところ、予想を上回る応募があった。6日に同社役員、学識経験者、既存の出店者ら7人で選考委員会を開き、中心市街地活性化に寄与する熱意があるか▽集客を期待できるか▽業務内容がガーデンにふさわしいか−などを基準に審査した。
足立秀明常務は「城の隣というロケーションに関心を寄せ、応募した人が多い。同じ飲食店でも内容が重ならないように選考し、多くのニーズに応えられるようにした。新規出店される方は、度重なる災害を受けた福知山を元気にしたいとの思いが強く、活性化と集客力の向上に期待したい」と話していた。
■昨夏までに51万人集客■
ゆらのガーデンは、中心市街地活性化の拠点として国の補助を受け、12年春にオープンした。城との相乗効果で昨夏までに約51万人を集客した。しかし、近くを流れる法川の氾濫で、一昨年秋の台風18号来襲時に4店舗、昨夏には全7店舗が浸水した。土間上2メートルまで水が押し寄せた洋菓子店もあった。
写真=浸水以来、休業となり、復旧工事が進むゆらのガーデン
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