福知山市議会の「4年制大学のあり方検討特別委員会」は25日、公立大学検討事業の補正予算案について、理事者側から説明を受けたあと審査したが、今回も採決までには至らず、来年以降も継続して検討することになった。次回は1月6日の予定。
この事業は、成美大学の今後の方針を示すため、市が公立大学検討会議などを設置し、仮に公立化した場合のビジョンや具体像(基本構想)を作成するもので、補正額は845万1千円。
市は12月定例会本会議で、予算案を追加提案したが、付託された特別委員会は、公立化に対する財政面の不安や「短期間でビジョンが作成できるのか疑問」などとし、継続して審査することにした。
今回の会合では、まず企画課の山中明彦課長が、事業の目的や実施手法などを詳しく説明。このあと今後のスケジュールとして、臨時議会で補正案が可決されれば、1月下旬から検討会議を計3回開き、2月下旬に基本構想(案)を作成。「3月下旬には構想の策定を完了し、市としての結論を出したい」との方針を伝えた。
委員からは、「公立化した場合、市の財政に影響を及ぼさないかが心配。公立化の経費などを反映した市全体の財政シミュレーションを作成してほしい」といった意見があり、「構想策定のなかで、合わせて準備していきたい」と回答していた。
このほか「3月までに公立化の検討をするということだが、検討会議で否定的な意見が多ければ、存続させないという選択肢もあるのか」との質疑もあり、「現状は白紙の段階なので、その可能性もある」とした。
■市民意見の速報を報告■
また特別委員会のなかで、11月25日から12月19日まで募った市民の意見の結果(速報)についても報告があった。「市に4年制大学は必要か」との設問には、必要とする意見が102人、不要が28人だったという。
市による公立大設置への意見は、有効回答数125件のうち、75・2%が賛成。ただし、「水害対策に予算が必要な福知山市に(公立大学は)必要でない」「学生の確保はかなり困難」といった意見もあった。
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