博多「万能ねぎ」、群馬「下仁田ねぎ」と並ぶ日本三大ネギの一つ、朝来市「岩津ねぎ」の販売が23日に解禁される。初日には市内の道の駅で「出陣式」など解禁記念イベントが行われる。
■1億円出荷する朝来の名産■
岩津ねぎは葉ねぎと根深ねぎの兼用種で、青菜から白い茎の部分まで余すところなく食べられる。
江戸時代に生野代官所の役人が京都から持ち帰った九条ねぎの種を、山口村岩津(現朝来市岩津)で栽培したのが始まり。生野銀山で働く鉱山労働者のための冬場の青野菜として重宝されてきた。
この地方特有の気候風土と、土寄せを繰り返す独特の栽培法で甘くて太く、柔らかいねぎに育て上げることができ、鍋物や焼きねぎ、麺類の薬味など様々な料理に合うことから人気が高い。商工会や市内業者・団体による商品開発も盛んで、岩津ねぎラーメン、せんべい、春巻きなど様々な特産品が誕生している。
栽培する市岩津ねぎ生産組合の組合員は約250人で、今年の作付面積は26・8ヘクタール。昨年度は約250トンで約1億1千万円の出荷額があった。今年度は300トン、1億3千万円を目標にしていて、市農林振興課によると「8月の多雨と日照不足で生育が遅れたが、その後回復。病害虫による大きな被害もなく、おおむね順調」だという。出荷は来年3月21日まで続く。
■道の駅で出陣式 限定メニューも■
販売解禁日に合わせ、23日午前10時から道の駅但馬のまほろば(朝来市山東町大月、北近畿豊岡自動車道・山東サービスエリア)で記念式典が行われる。市長ら関係者が戦国武将の甲冑姿でテープカットをして「いざ出陣!」と気勢を上げる。
会場では岩津ねぎの即売、地元出身落語家の笑福亭鶴笑さんによる岩津ねぎを題材にした落語上演などがある。道の駅主催の「但馬の冬のあったかフェア−冬のまほろば祭」も同時開催。但馬を中心にした約20店舗が、このイベントでのみ味わえる岩津ねぎを使ったオリジナルメニューを提供する。
写真=料理の主役にできる「岩津ねぎ」(袋のパッケージは今年から変わる)
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