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両丹日日新聞2014年10月11日のニュース

成美大の公立化目ざす団体が集会 高知工科大の事例を紹介

1011korituka.jpg 福知山市にある成美大学の公立化を目指す市民集会が10日、篠尾新町のサンプラザ万助で開かれた。市民ら約300人が訪れ、高知県の大学で実施された公立化の成功例などの説明に耳を傾けた。

 公立化について、市民の理解を得ることを目的に、成美大学の公立化を求める市民の会(西田輝雄会長)が主催。日本で初めて、私立から公立化した高知工科大学の入試広報部長、福田直史さんが登壇し、公立化するまでの経緯やメリット、デメリットなどについて話した。
 
 高知工科大は、1997年に高知県との公設民営方式で私立大学として開学した。しかし、少子高齢化などの影響で、志願者数が年々減少。その打開策として、09年に県立大学として公立大学法人化し、現在は安定した経営ができているという。

 福田さんは「公立化までには、法律上の問題や国との折衝など、さまざまな壁があった。ただ一番大きかったのは、県民に理解を求めることだった」と解説。

 「県民の負担が増加するのではないか」「大学は本当に必要なのか」といった声が上がったが、地域に大学があることによる経済効果や学生の成長、地域再生の「知の拠点」になりうることなどを説明し、最終的には納得してもらえたという。

 また公立化して変わったこととして、授業料の減額、学納金中心から交付金中心の収入形態への移行、地域貢献の取り組み強化などを挙げた。

 福田さんは「公立化は、知名度が向上して学生確保や経営が安定するなどのメリットと、外部の評価が厳しくなったり、危機意識が低下するといったデメリットもある。そのことを理解した上で、地域に求められる大学を目指してほしい」と締めくくった。

 講演のほか、オープニングでは福知山成美高校吹奏楽部による演奏や成美大生へのインタビューもあった。また、元福知山市議会議長の塩見仁さんが、成美大開学(当時は京都創成大)の経緯について、成美大の内山昭学長は、公立化後にめざす大学の姿について話した。


写真=公立化して変わったことなどを説明する福田入試広報部長

    

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