丹波大文字の送り火で燃やすはずだった塔婆のお焚き上げが福知山市奥野部、姫髪山の山頂で営まれた。大雨で初めて送り火が中止されたため、関係者は「市民から預かった塔婆を燃やすことができほっとしています」と話していた。
丹波大文字の送り火は、盆に迎えた英霊や先祖の霊を再び浄土に送る仏教行事。毎年8月16日に行われているが、今年は当日が「8月豪雨」、延期した24日も大雨洪水警報が発令されたため、63回目で初めての中止となった。
お焚き上げは快晴に恵まれた22日に行われた。市仏教会、市仏教振興会、丹波大文字保存会のメンバー16人が標高406メートルの姫髪山へ。仏教会、仏教振興会の中川昭徳会長が七言絶句で表した香語を唱えたあと、僧侶たちが読経。線香の煙が青空へと立ち上った。
このあと、「大」の文字の交わる部分で井桁(いげた)に組んだ薪と一緒に塔婆を燃やし、1カ月遅れの供養を厳かに営んだ。
中川・市仏教会会長は「きょうは好天に恵まれ、気になっていた塔婆のお焚き上げが済んで、ありがたい」と話し、荒川信夫・保存会会長は「中止になり、市民には申し訳ないと思っていました。これでやっと安心できます」と喜んでいた。
写真=市街地を見晴らす姫髪山で塔婆のお焚き上げをした
[PR]
株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232
著作権
このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。