野生鳥獣の隠れ家や山地災害の要因にもなる放置竹林の拡大を食い止めようと、京都府中丹広域振興局が、竹林を整備できる人材を育てるため「竹のしごと人育成セミナー」を開いている。
■管理せねば野生鳥獣や山地災害呼ぶ■
かつて竹は建築材の一部やかごなどに使用されていたが、プラスチック製品の普及などによって国内での需要が激減。またタケノコも輸入物が増加したことも影響して、管理が行き届かない竹林が広がってきた。
中丹局によると、放置竹林の面積は舞鶴市内に約1300ヘクタール、福知山市に約600ヘクタール、綾部市に約300ヘクタールあり、中丹地域だけで府内の4割を占める。竹が民有地に迫ってきた−という相談もある。
18日には大江町二箇下の竹林で、初心者対象のセミナーを開催。竹林の広がりや獣害などに不安がある男性2人が参加し、中丹局の担当者が竹の切り方や倒し方など整備方法を教えた。
担当者は、タケノコ収穫を目的とした竹林にするには、竹と竹の間隔は「傘を差して歩ける程度」の2〜3メートルにする▽新しい竹には皮が残っている▽切るときは倒す方向を決め、安全確認をする▽竹製品に使うには水分をよく吸う夏よりも秋から冬にかけて切ったものを使う−などのポイントを説明。参加者はノコギリを使った伐採研修もした。
このあと、大江町林業研究会(川根喜市会長)の新井康弘副会長(75)が、竹をチップ状にするための粉砕機を使って実演。畑にまいていることなど竹の活用方法も話した。
写真=ノコギリを使って竹を切る研修をした
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