福知山市に甚大な被害をもたらした8月豪雨災害から、17日で1カ月が過ぎた。市は16日、被害概要などの中間報告を発表。家屋の浸水被害は、自治会長への聞き取りによる速報値2507件から、被害家屋調査の数値を基にした3636件(11日現在)に大幅修正した。調査はいまも継続しており、4千件を超える見込みだという。また被災した道路や河川も多く、復旧にはまだ時間はかかりそうだ。
市がまとめた中間報告によると、浸水家屋は床上1791件、床下1845件で計3636件。これまでの数値から大幅に増加したのは、事業所が含まれていなかったこと、マンションやアパートが、1棟1件としてカウントされていたことが、大きな要因であるとしている。
また家屋の全壊は13件、大規模半壊が2件あり、いずれも裏山が崩れるなど、土砂災害によるもの。このほか半壊は79件、一部損壊が2999件となっている。
農地の冠水は680ヘクタールに上っている。
道路陥没や法面の崩壊など、被災した市道は166路線、241カ所。通行止めは、市道だけで全20路線あったが、うち2路線はすでに開通している。残りについてはめどが立っていないという。市が管理する河川の被害は、荒木川や森垣川など42河川127カ所に上る。
■被害家屋調査の進ちょく率87%■
罹災(りさい)証明書の発行に必要な市の被害家屋調査は、進ちょく率87・8%(17日現在)となっており、これまで不在だった家屋や空き家を中心に、引き続き他市町からの支援を受けて回っている。
不在の場合は、再度訪問することにしているが、空き家については、周辺住民への聞き取りのほか、家屋の外壁に残った水の跡などを参考に、推計調査を行っている。
松本義男税務課長は「12日時点での罹災証明書の発行件数は、1838件となっている。被害を受けられたみなさんに、早期に発行できるよう、9月中には調査を完了させたい」と話していた。
写真=いまも被害家屋調査が進められている(16日に撮影)
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