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両丹日日新聞2014年9月15日のニュース

働く意欲 「モリモリ」 障害者スタッフの森カフェ

0912mori.jpg 障害者が働く喫茶店、福知山市駅前町、市民交流プラザふくちやま1階にある「森Cafe(カフェ)」が、オープンから半年足らずで1万人目の来店者を迎えた。順調に利用客が増加。豪雨災害以降は落ち込みが見られるものの、働く障害者たちは1万人の節目を喜び、「これからも」と意欲をかき立てている。

■開店5カ月で来店1万人■

 社会福祉法人ふくちやま福祉会(矢野利生理事長)が運営して4月21日にオープンした。障害者スタッフは4月から3人増えて現在13人。店舗責任者で管理栄養士の資格を持つ福島沙希さんら、支援する職員と共に交代制で働いてる。

 来店者数の一日平均は、4月が67人、5月が61人。カフェ横に入る新市立図書館中央館の開館を追い風に6月は71人、7月は81人と伸ばした。しかし、福知山市内が豪雨災害に見舞われた8月は71人、9月(10日まで)は69人と減少傾向が見られ、一層の心を込めた接客で巻き返しに努めている。

 1万人目は12日の開店直後に訪れた横山英美さん(85)=昭和新町=で、記念品のマグカップとエコバッグが贈られた。

 カフェには最近よく通っており、12日は友人と来店してモーニングセットを注文した。

 横山さんは「1万人目と聞いてびっくり。朝から幸せな気持ちになりました」と目を細めた。

■やりがい見いだし、いきいきと仕事■

 障害者スタッフ13人中11人は、カフェで働く前は在宅で過ごしていた。精神障害の人がほとんどで、長時間の勤務は厳しいが、やりがいを見いだして勤務時間は当初の2時間から、3時間、4時間と増えている。繁忙時に自ら残業を名乗り出る人も出てきた。

 福祉会の仲林清貴専務理事は「挫折した人が一人もなく、みんな働くことを実感して生き生きとしています」と話す。9月中旬にも新たに1人が加わる予定だという。

 カフェメニューは、福祉会が運営する作業所で製造する天然酵母・国産小麦の手作りパンや、地元食材で作る自家製アイスなどを取り入れた軽食やデザート、テイクアウトできるドリンクなど。10食限定の日替わりランチがよく出ているという。

 他の福祉団体の製品販売スペースもある。営業時間は午前8時−午後6時(土、日曜日と祝日は午前9時から)。


写真=1万人目の横山さん(右)に福島さんから記念品が手渡された

    

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