成美大学の公立化を求める市民の会(西田輝雄会長)は1日、福知山市民らから集めた要望書の署名3万4285人分を、松山正治市長に提出した。松山市長は「これだけの署名が集められたのは、多くの市民が大学を存続させるべきだと思っている証し。公立化について、慎重に判断していきたい」と伝えた。
福知山市西小谷ケ丘にある成美大は、市との「公私協力方式」により2000年に開学。これまで学校法人成美学園(小西健司理事長)が運営してきたが、人口減少や少子高齢化などのため、学生確保が難しくなり、厳しい経営を強いられている。
市民の会では、「北近畿唯一の4年制大学として、市民の大切な財産を残そう」と、6月に79団体・個人が署名した公立化の要望書を提出している。
さらに今回は、賛同団体の会員や、一部の自治会からも署名を集めた。また成美大の教職員らが、JR福知山駅前で実施した署名活動分などを合わせ、市役所に持参した。
市民の会から西田会長ら8人のほか、成美学園の小西理事長ら7人が市役所を訪問。代表して西田会長が「成美大を無くしてはならないというのが、私たちの願いです。ぜひ公立化の検討をよろしくお願いします」と話し、松山市長に手渡した。
このあと意見交換の時間が設けられ、内山昭学長が「8月豪雨水害では、呼びかけに応じて多くの学生が復旧のボランティアをしてくれた。現在は学生数が230人ほどですが、公立化して学生が増えれば、災害時にさらに活躍できると思う」と伝えた。
松山市長は「福知山は教育のまち。小学校から大学まであるのが理想。また、学生が増えれば地域の活性化につながることも理解している」と話していた。
今後も市民の会、大学ともに署名活動を継続することにしており、9月中に2次分を松山市長に提出する予定にしている。
写真=市民らから募った署名を松山市長に手渡す西田会長(中央)
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