昨夏にあった福知山花火大会会場内での露店爆発炎上事故で、負傷した多数の観客が搬送された福知山市厚中町の市民病院(香川恵造病院長)で2日、大規模事故を想定した訓練があり、医療従事者や事務職員ら約160人が緊急時の手順を確認した。
昨年8月15日の午後7時50分ごろから16日深夜0時30分ごろにかけ、市民病院には幼児から80歳代までの負傷者45人が運び込まれ、医師、看護師、事務職員ら約220人態勢で治療などにあたった。
訓練は一般外来や予定手術がある平日の午前中、鉄道事故で約50人のけが人が出たという想定で始まり、1階に災害本部などを設置。医師や看護師は、次々に搬送される患者に対し、症状を見たり聞いたりして治療の優先順位を決めるトリアージをして、軽症、中等症、重症に分け、それぞれの場所へ運び、処置をした。
職員は露店爆発事故後に作成した行動マニュアルをまとめたアクションカードに基づき行動。担当者は患者が運び込まれるたびに時刻、名前、症状などを紙に書き込み、情報を整理するとともに職員同士でこまめに連絡を取り合って情報を共有していた。
香川病院長は「昨年の花火大会での対応では高い評価を受けたが、外部、内部での情報伝達に課題があった。訓練ではそれをポイントに取り組んだ。訓練は情報が錯綜しているなか、整理ができ、指示も適切にできていたと思う」と話していた。
写真=トリアージのあと負傷者を運ぶ職員
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