第18回全国高校女子硬式野球選手権大会で初優勝した福知山成美。創部6年目にしてつかんだ悲願の日本一に、部員たちの満面の笑みが弾けた。
昨夏の覇者、埼玉栄を準決勝で逆転の末に下して臨んだ31日の花咲徳栄との決勝戦。力を出し切り3−0で完勝した。
9回裏の花咲徳栄の攻撃を0点に抑えた瞬間、マウンド上に選手たちが集まって抱き合い、喜びを爆発させた。
今春の選抜大会は、初めて埼玉栄を破り決勝に進んだが、あと一歩届かず準優勝に泣いた。
全国一を目標に掲げたが、春を過ぎてもチームは個々の力頼みで一つになり切れず、どこか歯車がかみ合わない状態が続いた。大野百音主将(3年)は部員たちに呼びかけた。「このチームで最後まで戦いたい。一つにならないと夏は勝てない」。ミーティングを重ねてチーム内の意識は変わり、6月後半ごろからまとまりを実感できるようになった。
夏の選手権は、過去最多19チームが出場して丹波市市島町のスポーツピアいちじまで7月26日に開幕。うだる暑さの中でトーナメント戦が繰り広げられた。成美はシードされて初戦2回戦で作新学院を9−6、3回戦で日南学園を17−1、準決勝で埼玉栄を5−2で破った。
エースの古谷恵菜投手(3年)、日本代表に選出されている田中露朝投手(3年)を筆頭にした豊富な投手力に、つなぐ打線と機動力。胸を張れる「チーム力」で戦い抜いた。部員約70人の大所帯。ベンチだけでなく、応援スタンドの部員も声をからして、チームは一つになった。
「埼玉栄に逆転勝ちしたことが大きかった。そしてあそこでほっとせず、一層気持ちを引き締めていけた。チームの雰囲気が良く、部員全員で夏を勝てた。よくやりました」。長野恵利子監督は、部員2人でスタートした創部当初を思い返し、目を潤ませた。
▽決勝・スポーツピアいちじま
福知山成美
0010200=3
0000000=0
花咲徳栄
【福】古谷−大澤【花】松谷−船越
◯…3回表、二走の9番深海を、2死から2番藤村の右前適時打でかえして先制。5回には敵失を絡めた2死一、二塁から4番原、5番大野の連打で2点を追加して引き離した。
写真=優勝を喜び大きな声で校歌斉唱する成美ナイン
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