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両丹日日新聞2014年7月25日のニュース

買い物弱者支援と交流にと野菜直売所 夜久野「ななっこ」

0725nanako.jpg 過疎・高齢化が進む福知山市夜久野町の山あいの畑地域(桑谷)にある、軽食類を提供する交流施設「ななっこ」前に、このほど野菜直売所ができた。地元に商店がなく、買い物弱者が増えるなか、火、木、土曜の午前10時から午後5時までの施設開店時間に合わせて野菜を販売する。まだ出荷農家は少ないが、新鮮な野菜が安価で買えるとあって人気を集めていて、買い物ついでの交流にも期待がかかる。

 ななっこは、畑地域の7集落で組織する「七つの里づくり協議会」の取り組みで昨年10月にオープンした。地元の主婦5人で組織するグループ「七つの里」が運営する。当初は地域の人らが立ち寄って歓談できる場を−との狙いだったが、地域外から立ち寄る人も多い。

 直売所は、ななっこ前に台を置き、出荷農家が開店前に収穫した野菜を入れたコンテナを並べて販売するもので、現在はトマト、ゴーヤ、白ナス、キュウリ、カボチャなどの夏野菜が入る。出荷農家は現在3戸で、販売手数料として1割を支払う。

 片山恵美子代表は「今後、出荷農家を増やし、地元特産の京のブランド産品・紫ずきんや万願寺とうがらしなど品ぞろえを豊富にしていきたい。電話注文にも対応し、希望に沿った野菜がそろうようにしていきたい」と話していた。

■小水力発電で挽いた水車コーヒー好評■

 ななっこでは、農業用水で発電した電気を利用して豆を挽いていれた「水車コーヒー」を新たなメニューに加え、「本格的な味」と好評を得ている。
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 日替わり定食、麺類、飲み物などを扱っているが、ななっこの名物をつくろうと「水車コーヒー」の販売を計画した。

 近くの農業用水では、7つの集落が、自転車ホイールを使って1台ずつ作った水車を並べ、常時発電してバッテリーに蓄電。バッテリーを施設内に持ち込み、コーヒーメーカーに接続している。

 畑小水力発電事業グループの中島俊則代表は「地元では大正時代、すでに水力発電がされていた歴史があります。東日本大震災に伴う電力不足で、電力の地産地消として小水力発電が注目されていますが、水車コーヒーは取り組みの第1弾。今後はななっこ全体の電気を賄えるように考えていきたい」と話していた。

 水車コーヒーは税込み350円。


写真上=ななっこ前の農産物直売所
写真下=7つの集落が作った小水力発電用の水車

    

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