福知山市は25日、公共施設を効率的、効果的に管理する「市公共施設マネジメント基本方針案」を発表した。06年1月の市町合併などで膨れ上がった公共施設を、30年間かけて延べ床面積で約4割削減する方針。松山正治市長は「施設の総量を抑制していくことは避けて通れない」と話している。
市は昭和50年代ごろから、小中学校や公民館などの公共施設を次々に建設。多くの施設が一斉に改修や改築の時期を迎え、維持管理費を含めると膨大な財政負担が生じる。しかし、将来的に人口減少などで財源確保が厳しくなることから、公共施設の「選択と集中」をするため、昨年6月に庁内に市公共施設マネジメント推進本部(本部長・伊東尚規副市長)を設置し、方針案をまとめた。
それによると、市内には学校や庁舎、公営住宅など約700以上の公共施設があり、延べ床面積は約46万平方メートル。年間維持費は約64億円に上るという。住民基本台帳の人口8万648人(12年3月)で換算すると、1人当たりの面積は5・7平方メートルで、全国平均(3・42平方メートル)の約1・7倍、府内では京丹後市(6・56平方メートル)に次いで多い。
方針案では、稼働率や老朽の度合い、近隣の重複施設の有無、民間移譲の可能性などを分析し、「更新」「統合」「移譲」「廃止」に区分。削減目標は5年の短期で約1割(約5万平方メートル)、10年の中期で約2割(約10万平方メートル)、30年の長期で約4割(約20万平方メートル)とし、30年かけて1人当たり(推計人口6万1169人)の面積を4・5平方メートルに減らす。
市は7月中にパブリックコメントを募集し、8月末までに方針を決定。基本計画をまとめ、2015年度以降に再配置計画(実施計画)を策定することにしている。市民への説明会や勉強会も実施する予定。
写真=市内には庁舎など700以上の公共施設がある
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