昨年9月の台風18号で冠水した福知山市土の田んぼで、26日に田植えが始まった。周辺ではいまだに復旧工事が続いている田もあるが、農家の人たちは水害を乗り越えて農業ができる喜びを実感している。
台風18号による大水害で、戸田、興、土などのほ場が冠水。収穫前の水稲田もどっぷりと水につかり、収穫できない田が多くあった。農事組合法人・遷喬ふぁーむ(福山正昭代表理事)では、土など3集落で管理する農地約50ヘクタールすべてが冠水。水稲は40ヘクタールで栽培していたが、収穫できたのは台風前に稲刈りした12ヘクタールだけだった。
今年は30ヘクタールで栽培を計画。26日には2枚の田(計約2・5ヘクタール)で田植えをした。水害時には木々やナイロン袋などのごみが堆積したが、組合員やボランティアが昨年末から今年初めにかけて取り除き、2月終わりごろから田植えの準備に入り、5日ほど前に代かきをした。
26日は組合員ら9人で作業。2枚とも広い田んぼだが、田植え機で手際よく苗を植えていった。今後1週間おきに植え付け作業をする予定で、6月初旬まで続ける。
組合が管理する農地のうち、泥などが堆積した8ヘクタールは米作りができない状態で、現在も土を平らにするなどの復旧工事が進められている。
福山代表理事(69)=戸田=は「何とか田植えができて本当によかった。残りの田んぼでも順番に水稲を植えていきたい。台風が来ると、収穫ができなくなり、収入も減るので、今年は台風が来ないことを願っています」と話していた。
写真=田植えの様子を見守る福山代表理事
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