福知山市内の由良川・音無瀬橋上流にある雑木林「明智藪(通称・藪裏)」で、サギが集団営巣している。親鳥たちが子育てのための巣作りの準備をしていて、木々の上を忙しく行き交う姿が見られる。
明智藪は由良川と支流の法川との合流点付近にあり、福知山城を築いた武将・明智光秀がつくったとされる。サギは外敵から身を守るため、木々のてっぺん付近で巣を作ることが多い。明智藪でも30年ほど前から、集団営巣している。
生息するのはシラサギやゴイサギ、アオサギなどのサギ約100羽。このほかカワウが休み場としている。
以前に作られた巣を利用することが多く、親鳥たちが巣の補強のために木々を運ぶ姿が見られる。府の緑の指導員で、野鳥やクマなどの保護活動を続ける森方徹さん(67)=堀=によると、早いもので5月下旬に産卵。6月上旬にひながかえり、巣立つと次の親鳥が巣を使うこともあるという。
森方さんは「昨秋の台風18号の水害で、明智藪近くの河川敷の立ち木が伐採されたため、他の鳥たちも藪にたくさんきています。府内でも集団で営巣する場所は限られていて大変貴重なので、騒がずに静かに観察してほしい」と話している。
写真=巣作りや巣の補強のため、親鳥が木々を運んでいく
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