福知山市内で10日、茶の萌芽宣言が行われた。茶摘みの時期の目安となるもので、約1カ月後に一番茶の摘み取りとなる。各農家では新茶の収穫に向けて遅霜対策などに取り組んでいく。
府中丹西、東農業改良普及センターが福知山、綾部、舞鶴各市の基準茶園などで茶の木の生育状況を調べ、新芽の長さが芽を包む包葉の2倍まで育つと萌芽宣言を発表している。今年は昨年より5日遅く、平年と比べると3日早かった。舞鶴市は9日、綾部市も10日だった。
福知山市内の基準は興の田中寛二さん(75)の茶園で、田中さんは約20年前から栽培を続け、地域内の3カ所で栽培している。
田中さんの茶園は3カ所とも由良川側の堤外地にあり、昨年9月の台風18号水害の時にどっぷりと水につかった。茶の木は泥をかぶり、乾燥したあと、熊手を使って汚れを落とし、木と木の間の泥も取り除いて消毒した。
復旧作業のかいがあって、田中さんの茶園は順調に生育したが、近くでは泥が厚く積もった状態のままのところがあるという。
田中さんは「3月中旬から低温が続いたが、順調に育っている。霜の被害がなければ、おいしい茶が摘めそうです」と期待。現在は遅霜対策として、夕方から翌朝にかけて茶の木々を防霜シートで覆っている。5月20日すぎから葉の摘み取りを始める。
写真=新芽の状態を見る田中さん(10日午前8時45分ごろ)
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