長打もあったが、福知山成美の打線は決して大振りすることなく、コンパクトな打撃が見事だった。第86回選抜高校野球大会6日目の対神村学園(鹿児島)戦。この試合5打点の1番西田は凡打を含め右方向への打球が多く、4安打を放った3番佐野はコースに逆らわない巧打を見せた。6番の藤田も、大柄だが、大振りはせず、2本の安打はいずれも右方向だった。
代打も含め7、8番で3安打ずつ記録するなど、上位、下位がムラなく打っており、良い流れが生まれている。
準々決勝の相手・履正社は昨秋の大阪大会優勝、近畿4強の強豪。このセンバツでは、1回戦で小山台(東京)を11−0で破り、成美−神村学園のあとで行われた駒大苫小牧との2回戦では、前半の劣勢を追い上げ、9回裏に逆転サヨナラ勝ちする底力を見せつけた。
強豪が相手だが、これまでの2戦同様に石原が抑え、打線が援護し、流れを引き寄せたい。「福知山に元気を」との思いを込めながら、福知山成美は、春夏通じて初の甲子園4強をめざす。
■次の履正社戦も自分たちの野球を■
田所監督は「日ごろから言っている、引っ張らないことと進塁打を心がけることができた。下位打線も打って良い流れが作れた」と、奮起した打線を評価。主戦石原については「ややボールが乱れたところもあったがしっかり投げた。完封は自信になったようだ」と手ごたえをつかむ。
準々決勝の履正社戦については「タレントぞろいといえばそうだが、秋季近畿大会で見ているし、大阪桐蔭など大阪の強豪勢との練習試合もしており、特別にどうということはない。自分たちの野球をして勝ちたい」と、気負いなく勝利への意欲を高めた。
写真=2回裏、藤田が右前打で出塁して先制機を作る
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