街中ににぎわいを取り戻すため官民協働で組織する「福知山市中心市街地活性化協議会」による事業で、集客に弾みが付いている。このほど市民会館で開かれたフォーラムで、集客の推移や今後の取り組みの報告があった。
事業は、市中心市街地活性化計画が11年春、国に認定されたのを機に始まった。5年間の認定期間に多くの事業をする。その推進母体が、行政や福知山商工会議所、商店街関係者、民間事業者ら26人が参画する協議会。
今年度が中間にあたることから、フォーラムで民間主体の主要事業を紹介し、それぞれの組織代表が、成果を振り返り、今後の目標や理想像を語った。
■目標集客は年18万人 ゆらのガーデン■
一昨年4月に福知山城下にオープンさせた「ゆらのガーデン」は、洋菓子店など7店がオープンしたが、昨秋の台風18号で被災した1店が閉店。代わって4月中旬に和のスイーツの店ができる。これまでの約2年間で18万人ほどが来場した。
家田哲士・出店者協議会会長は「目標の集客数は年間で18万人。リピーターを増やして持続可能な運営をしていきたい。ガーデンニングサークル・ゆららの協力で園内の草木の手入れは行き届いており、文化や音楽など芸術の発信地にしていきたい」と力を込めた。
■門前町風に外観改装 広小路■
広小路商店街では、「通りを門前町風に」とのコンセプトに沿って、約60軒のうち半数以上がすでに町家風の外観に改装された。さらに、空き店舗などを生かした4店が昨年4月に、1店は昨年10月に新規出店し、今までに計約4万人が来店している。
出店したカフェやフラワーショップ、たい焼き、パンなど5店の経営者は40−50歳代と若い。福知山まちづくり会社と10年間の賃貸契約を結び、本腰を入れて商売している。
出店者連絡会の塩見純平会長は「新規出店者が月1回集まって連携を深めている。一人ひとりのモチベーションを高めれば街を変えることはできる」と意欲をみせる。
広小路商店街でパリー美容室を営む岡暢子さんは「外観の美しい店舗が増え、自分のことのようにうれしい」と話し、「通りの歩道を使ったイベントも好評。月に一度、“広小路市”とかが開ければ」と続けた。
点を線で結び、街中に回遊性を持たせるのも協議会の活性化戦略のひとつ。タウンマネージャー(立命館大客員教授)の高田昇さんは「商店街の垣根を超えて、やりたい人が集まって開催するイベントも計画していく必要がある」と指摘した。
広小路商店街にある信金跡の建物を改装し、多機能ホール、ブックカフェなどからなる複合施設の建設が進められていることも伝えた。
写真=次々に建物が町家風に改装されている広小路通り
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