昨年秋に相次ぐ大規模災害に見舞われ、いまなお復旧が進まないフィリピンを支援しようと、福知山市在住の外国人教師やミュージシャンたちがチャリティーコンサートを開くことにした。9日午後7時から厚生会館で「Show For A Cause」。「想いをステージから」との日本語題を付けている。
■収益で避難所の食糧購入■
たくさんの島々からなるフィリピンは、昨年10月15日にマグニチュード7・2の地震がボホール島などを襲い、直後の11月8日に895ヘクトパスカルという、これまでにない強さの台風がレイテ島など広範囲を襲った。二重災害となった地域も多く、フィリピン警察は死者を1万人とも推測。壊滅的な被害を受けた地域では復旧が遅れ、支援が必要な状況が続いている。
「窮状を救って」と福知山でのコンサートを呼びかけたのは、福知山高校などで英語教師をしているアドリアーナ・エイバリーさん(32)と、市内の英会話教室で教えているラファエル・パシィフィコさん(39)。ラファエルさんがフィリピン出身で、母国から伝わる惨状を訴えるうち、仲間が増えていった。
アドリアーナさんはアメリカでスタインウェイ教室のピアノ教師をしていたことや、ラファエルさんも東南アジア諸国でプロのシンガーとして活動していたことから、福知山でもミュージシャンの友人が多く、支援コンサートの協力を求める中で実行委員会が出来上がった。
■幅広いジャンルのアーティスト出演■
出演メンバーは佐野正二さん、TOMOKOさん、チキンズキッチンらジャズ、ロック、ポップスなど様々なジャンルのアーティストたち。「音楽は世界共通の言葉。思いはきっとフィリピンに届くはず」だと、心を一つに開催準備を進めている。
メンバーの一人、高橋カツさんは「小さな取り組みかも知れないけれど、社会を動かしていく一歩に」との思いを語り、「楽しいステージにしますので、会場に来て復興に力を貸して下さい」と求めている。ほかに出演するのはRaffy Pacifico、GEBOKIN、Asuka&Gebo、安倍健治さん、大西史一さん、衣川龍次さんら。
前売り800円(当日1千円)、中高生500円、小学生以下無料。収益はフィリピンの教会を通じて避難キャンプの食糧購入などに充てる。チケットの取り扱いは三字屋楽器店、光陽堂楽器など。問い合わせは近藤美紀さん
、携帯電話090・2105・8111。
当日午後0時30分から4時までは、同会場で福知山市国際交流ネットワーク会議などによる国際交流ネットワークフェスタ「おもてなしジャパンinフクチヤマ」の講演や民族衣装ファッションショーなどがある。フェスタは無料。
写真=様々なジャンルのミュージシャンが出演することから「楽しいステージに」と構成の相談をするメンバーたち
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