福知山市水内、福知山成美高校２年生、スキー部の畑田萌香選手＝丹波市青垣町在住＝が、２８日から福島県猪苗代町のリステルスキーファンタジアで始まるモーグルワールドカップに出場する。日本代表初選出。ソチ五輪をわかせた選手たちも出場する、世界最高峰の戦いの場に挑む。

■北米カップで権利得る■

　１月３１日−２月８日にアメリカ、カナダ両国であった北米カップの第３戦で、ワールドカップ出場基準の「日本人３位以内」を上回る日本人２位（全体１５位）に入った。第１戦も日本人３位（同２３位）、残る２戦も日本勢では４、５位と上位に食い込んだ。

　目標に掲げる４年後のピョンチャン五輪金メダルに向けて、今シーズン中にどうしてもワールドカップに行きたかった。ソチ五輪のテレビ放送は遠征中のカナダで見た。憧れと同時に「４年後にはあの場所に絶対いるんだ」と闘志をかき立てた。

　学校のスキー部でモーグル競技は一人。他の部員は全員アルペン競技だが、一緒に練習できることがうれしい。部活でやってきたオフ期間の体力づくりや基礎トレーニングを経て、課題だった滑りは飛躍的に伸びた。「一人で練習するのとは違う。滑りの基本はモーグルもアルペンも一緒で、アドバイスをもらえてすごくプラスです」

　得意のエアを磨き、総合能力を高めて国際大会での初めての決勝進出、そしてワールドカップ出場と、シーズン開始前に描いた目標を全てクリアして波に乗る。以前はスランプに悩んだこともあったが、「できるようになってきていることが自分でもわかる。毎回滑るのが楽しみ」と笑う。

　「目の前にあるチャンスをものにしたい。ワールドカップはすごく緊張するけれど、決勝進出を目指して頑張りたい」と意気込む。

　スキー部の吉田和生顧問は「入学当初は漠然と『金メダルを取る』と言っていたが、今はしっかりと目標を立てて一歩ずつ進んでいる。夢物語だったものが、手を伸ばせば届きそうな目標へと変わった。ワールドカップはかつてない舞台だが、何かやってくれるのではと期待してしまう」と目を細めた。


写真＝スキー部のアルペン競技の部員たちと一緒にトレーニングをする畑田選手