分析・計測機器の総合メーカー、堀場製作所(本社・京都市)の人事・CSR担当副本部長、野崎治子さんの講演会が6日、福知山市民会館で開かれた。「人が活きる、人を活かす職場−女性の活躍が企業を活性化させる」と題して講演し、終始笑顔の野崎さんの話に企業関係者ら約80人が聴き入った。
■信頼の中で働きやすい職場を■
市、市企業人権教育推進協議会の主催で、はばたきフェスティバル期間中の事業の一つとして行った。
「女性が働きやすい職場は、男性も働きやすい」。同社では育児休業を取る男性社員が増えつつあるという。育児休業取得を「信頼の貯金」だと紹介。「元気に100%働けるとき、自分に対する信頼をいっぱいためておいて、育児休業期間中にその貯金を引き出す。信頼の貯金があるから、周囲は気持ちよく休ませてくれる」として、普段から信頼されるような仕事をしようと呼びかけた。
また、女性の活躍を阻害させている要因の一つとして、上司らの“残念な配慮”を挙げ、「『女性だから転勤させられない』『子育て中だから簡単な仕事をさせよう』というのは余計なおせっかいで、残念な配慮になっている可能性がある」と指摘した。
一方、女性自身も「女性だから」「子育て中だから」といって自分の仕事量や能力に、意識的に、あるいは無意識に制限をかけている場合があると分析。「できるかもしれないのに新しい仕事をしない。手慣れた仕事の方が質を上げられ、手際良くなり、褒められるチャンスが多い。これは自己満足になりかねない」と説明した。
そこで、女性を活躍させるために、「女性にどんな仕事を配分するのかが大事。難しい、大きな仕事を与えないと、手堅くできる仕事だけでは人は伸びないと思う。これは男性も一緒」。
「ただし、難しい仕事をさせるには納期にゆとりを持たせる、バックアップの体制をどうするかを決めておく」ことが本来の配慮で、こういったことが女性を活躍させるためのパワーになり、結果的には職場を強くさせ、生産性や成果を上げることにつながる−とした。
写真=自社のことも交え話す野崎さん
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