観客3人が死亡、54人が重軽傷を負った昨年夏の福知山花火大会屋台爆発炎上事故で、業務上過失致死傷罪に問われている火元の屋台店主で建設作業員、渡邉良平被告(39)=大阪市天王寺区=の第3回公判が3日、京都地方裁判所(樋口裕晃裁判長)であった。弁護側の証人として渡邉被告の妻が出廷し、証人尋問が行われた。妻は「けがをされた人たちには、謝っても謝りきれない」と陳謝。被害弁済についても、「一生をかけて、少しずつでも夫と払っていきたい」と話した。
すでに保釈されている渡邉被告の容体について、やけどの後遺症で足を満足に動かせない状態であるといい、妻は「病院に通いながら日々の生活を送っている」と説明。以前のようには働けない可能性があるという。
それでも被害者に対し、「出来ることはすべてやる」との気持ちでいるとし、夫が謝罪の手紙を書いて、近いうちに被害者へ送る予定であることを明かした。
また妻は、渡邉被告が出店した火元のベビーカステラ屋台など3店で、アルバイトとして販売を手伝っており、当時の様子についても語った。
弁護側からの質問に対し、「発電機の周囲に人がいたので、(観客が)当たったら危険だと思い、夫とともに近づかないよう注意した」と証言。ただ、「声をかけても届かないほど大勢の人がいて、聞いてもらえなかった」と話した。
検察側からの「発電機のそばまで行って注意したのか」との問いには、「屋台の準備が遅れていたので、そこまでは出来なかった。警察や消防の人にも注意してもらえるよう、言っておけば良かった」と振り返った。
次回の公判は6日で、被告人質問などが予定されている。結審は2月20日の見通し。
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