昨秋の台風18号水害で浸水被害を受けた福知山市大江町河守、市立図書館大江分館の一部業務再開が、21日に決まった。
町総合会館1階にあった大江分館は、台風で床上1・3メートルまで浸水し、約1万5千冊の蔵書のうち約1万冊が水没。5千冊は棚の上の段にあって難を逃れたが、館内は本が散乱したひどい状態で、昨年9月16日から臨時休館している。
水没した蔵書のなかには、大江地域のまちづくりの根幹となる鬼や大江山に関する郷土資料も含まれていた。中にはすでに絶版となっているものもあり、これらは廃棄せずに保管することにした。
職員らは休館中、泥水にぬれた本を陰干しし、専用のはけで泥やほこり、カビを慎重に取り除いたり、紙と紙がくっつかないように1ページごとにティッシュを挟んだりして丁寧に扱い、修復作業に取り組んできた。
21日以降は町総合会館2階で、約2、3千冊の本を机に並べた状態にして、貸し出しや返却業務の受け付け、予約本の受け渡しなどの一部業務を再開する。
「『慣れたところで本を借りたい』『再開はいつですか』などの声が多くありました」と分館の職員。塩見英世・市立図書館中央館長兼大江分館長は「みなさんにご不便をおかけしました。一部だけではありますが、再開した際はぜひご利用ください」と話している。
写真=場所を移して21日に一部業務を再開する大江分館
写真=昨年の浸水時の様子(提供)
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